2024.07.18 発行
◆医薬品:三菱ガス化学が核酸医薬CDMO事業へ共同で参入を検討するため業務提携契約を締結(7月12日)
◆エンジニアリング:日揮が新設エンジニアリング拠点設立に向け長崎県に立地の申し入れを実施(7月12日)
◆リサイクル:日本バイリーングループが自動車用フロアカーペットマットのリサイクルに関する共同開発を開始(7月12日)
◆水素:千代田化工建設がシンガポールでSPERA水素技術を活用した輸入水素利活用プロジェクト実証を開始(7月12日)
◆農業資材:東レが農業用の遮熱シートを開発(7月8日)
◆価格改定
・東ソーが機能性ウレタン製品を8月1日出荷分より値上げ
・カネカが、変成シリコーンポリマーを8月1日出荷分より値上げ
・タキロンシーアイがポリカーボネートプレート製品、タキロンプレート製品、採光建材製品、管工機材製品、住宅資材製品を
8月21日出荷分より値上げ
◆医薬品:三菱ガス化学が核酸医薬CDMO事業へ共同で参入を検討するため業務提携契約を締結(7月12日)
三菱ガス化は、北海道システム・サイエンス(以下、HSS)と共同で、核酸医薬CDMO(受託開発製造)事業への参入を検討するため、業務提携契約を締結したと発表した。
同社は、中期経営計画において、目標としている「イノベーションによる新しい価値の創造」の中で、マテリアリティ(最重要課題)の1つである「新しい価値を生み出す研究開発の推進」のため、“医・食”分野を特に注力するターゲット領域の1つと定めており、様々な取り組みを進めている。核酸医薬については、今後成長が見込まれる市場と考えており、抗体医薬に次いでCDMO事業としての可能性を検討する。
HSSは研究用核酸の合成及び販売に多数の実績を有しており、同社が保有する分析技術やGMPに関する知見などと合わせ、核酸医薬CDMO事業の立ち上げに向け、アカデミアの研究者を含めたステークホルダーへのソリューション提供を目指すとしている。
◆エンジニアリング:日揮が新設エンジニアリング拠点設立に向け長崎県に立地の申し入れを実施(7月12日)
日揮ホールディングスは、国内EPC事業会社である日揮がエンジニアリング拠点新設のため、長崎県へ立地の申し入れをしたことを発表した。
国内では、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて低・脱炭素分野、資源循環分野における設備投資が増加しており、その設備の多くは既設設備や遊休設備を改造・転用して設置されるため、設計リソースの確保のみならず高度な設計技術が必要となる。
日揮は、国内エンジニアリング拠点として、2009年に岩手県盛岡市にプラントエンジニアリング盛岡を設立し、本社の設計業務を補完する取り組みを行っていたが、今後の低・脱炭素分野や資源循環分野での案件増加に対応するため、新たなエンジニアリング拠点の設置を検討し、長崎市が最適との判断に至った。
新事業所の開設は2024年11月の予定としている。
◆リサイクル:日本バイリーングループが自動車用フロアカーペットマットのリサイクルに関する共同開発を開始(7月12日)
日本バイリーンのグループ会社である日本VIAMは、ホンダアクセス、東レ、東レ・アムテックスと4社合同で、車内の床に敷く「フロアカーペットマット」の水平リサイクルに関する共同開発を開始したと発表した。
日本バイリーングループは、再生可能エネルギーの導入や廃棄物のリサイクルなど、環境への負荷を最小限に抑えるための施策を積極的に推進している。フロアカーペットマットはさまざまな繊維素材の複合体であるため、そのリサイクルは、一般的な成型品の開発とは異なる難しさがある。
今回の共同開発では、日本VIAMの持つフロアマット生産における技術開発力やノウハウを活用することで、自動車用フロアカーペットマットの将来のリサイクルの実現に向けて取り組むとしている。
◆水素:千代田化工建設がシンガポールでSPERA水素技術を活用した輸入水素利活用プロジェクト実証を開始(7月12日)
千代田化工建設は、シンガポールのPSA Singapore社が運営する港湾内のコンテナヤードに小型脱水素装置を設置し、輸入水素を利用した大型燃料電池車への水素利用プロジェクトの実証運転を開始したと発表した。
千代田化工建設は2022年以来、シンガポールの南洋理工大学(NTU)と共同で、SPERA水素技術を基にした脱水素触媒の改良を進めてきた。本実証では、水素キャリアであるメチルシクロヘキサン(MCH)をシンガポール国外からコンテナで運搬し、その後、脱水素触媒を充填した小型脱水素装置でMCHから水素を抽出する。抽出した水素を燃料電池車向け高純度水素へ精製し、大型燃料電池車に製品水素を充填する。
本取り組みは、PSAとシンガポールにおける水素燃料の利用拡大において重要な役割を果たすものであり、シンガポールでの持続可能な水素サプライチェーンの構築と商業化に向けて重要な位置を占めている。今後もパートナーと連携し、シンガポール国内での水素利用の促進、さらには世界の低炭素社会の実現と持続可能な未来に向けた脱炭素化に貢献していくとしている。
◆農業資材:東レが農業用の遮熱シートを開発(7月8日)
東レは、ビニールハウスに被覆することで農作物の光合成に必要な可視光を透過し、ハウス内気温を上昇させる赤外光は遮蔽する農業用遮熱シートを開発、2025年春の本格販売を目指し、2024年7月から農業者へサンプルを提供し、モニター評価を開始することを発表した。
東レは、石川県や石川県内トマト農家などとともに「新たな遮熱資材を活用した高収益施設園芸モデル構築コンソーシアム」を組織し農業用遮熱シートの開発と実証試験を進めてきた。本シートは、トマト栽培において、石川県内で多く使用されている既製品を使用した場合と比較して、夏季のハウス内日中平均気温(6時~18時)を最大約3℃、最高気温では最大約5℃低下し、トマトの裂果や着果不良といった高温障害の発生が軽減されることを確認した。
2025年春の本格販売に向け、実証点数を増加し、遮熱効果、トマトの収量性、資材の展張性や収納性などについて評価し、また本シートはトマト以外の施設園芸作物や、明るさと遮熱性を両立するオーニングやシェードへの応用、展開を目指すとしている。
◆価格改定
・東ソーが機能性ウレタン製品を8月1日出荷分より値上げ
値上げ幅は、HDI及びHDI誘導品:120円/kg以上
PCD、ポリエステルポリオール類:80円/kg以上
ウレタン樹脂、プレポリマー類、ブロックイソシアネート:100円/kg以上
※対象製品が多岐に渡るため各取引先への価格改定幅は個別にご案内
・カネカが、変成シリコーンポリマーを8月1日出荷分より値上げ
値上げ幅は、40円/kg以上
・タキロンシーアイがポリカーボネートプレート製品、タキロンプレート製品、採光建材製品、管工機材製品、住宅資材製品を
8月21日出荷分より値上げ
値上げ幅は、10%以上
※一部設計価格の改定含む。製品により改定幅は異なる。詳細は営業担当よりご案内